宅急便が値上げ!ヤマト運輸が目指す本当にやりたいこととは?

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ヤマト運輸の値上げはどれくらい?

2016年ごろからニュースでも取り上げられる機会が多くなった宅配業者の負担増問題
お昼休みもろくに取れないなど、ブラック企業のようなイメージが強くなる中、2017年4月13日にとうとうヤマト運輸は値上げの方針を決定し、発表しました

多くの報道は、宅配サービスを多く使う通販サイトが多く取り上げられますが、ハンドメイドサイトやメルカリのようなCtoC(個人間の取引)でも宅配サービスの需要は増えており、私たちのようなハンドメイド作家さんにも気になる話題です。

実はヤマト運輸は今回の発表は値上げが中心ではなく、別の意図があります。
ここでは宅急便の値上げを通じてヤマト運輸が目指す、配送業界全体の改革について見ていきたいと思います。

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宅配数は20年で3倍に増加!

ここ最近、Eコマース市場が拡大を続ける中、ネットで買い物をする人は多くなり、それに比例して宅配の荷物も増加を続けました。
国土交通省が発表している統計によると、統計を取り始めた平成6年にはおよそ12億個の宅配便の数が、平成26年には約36億個と20年で約3倍に増加しています。

そして、その中でも最も多くの荷物を運んでいるのが、ヤマト運輸の宅急便です。ヤマト運輸は平成26年に16億個の荷物を取り扱っており、日本全体の半数にも及びます。
これだけの荷物を取り扱うヤマト運輸が値上げを決定したことは、宅配業界に大きな影響を及ぼすことは必至でしょう。

ドライバーの人材不足も大きな課題

ここ数年、日本全体で労働者不足が大きな問題になっています。

数年前は牛丼チェーン店のすき家で人材不足が問題になり、その後店舗の閉鎖が相次ぎました。その後は飲食チェーン店全体の労働者が不足し、時給アップをさせるなどの対策が取られました。
また、ファミリーレストラン大手のロイヤルホストは24時間営業を廃止するなど、様々な労働者不足対策が検討され、広がっています。

宅配ドライバーも同じように労働者は不足していますが、それは飲食店よりもより深刻なのです。なぜならドライバーには運転免許が必要ですから、18歳以下は働くことができないからです。
飲食店やコンビニでは高校生も多く働いていますが、ドライバーは無理です。海外からの留学生も免許取得が必要となると、ハードルは一気に高くなります。また、荷物を運ぶのは大変な重労働ですから、体力に自信のない方にはキツイ仕事です。

このような事情もあって宅配ドライバー不足は想像以上に深刻なのです。

ヤマト運輸は「働き方改革」を実施

荷物が増えるということはビジネスチャンスが増加し、売り上げアップにつながりますので、ヤマト運輸にとっては、荷物の増加はマイナスではありません。
ヤマト運輸は、ドライバーの負担を軽減しながら、より多くの荷物を扱うことを目指すという、難しい局面に陥っていました。その解決の方法として、今回「働き方改革」を発表したものと思います。

この働き方改革の基本骨子として、以下のように書かれています。

当社の「働き方改革」は労働環境の改善、整備はもちろんのこと、デリバリー事業全体の事業モデルをこれからの時代にあわせて設計し直し、改革していくことと位置付けます。

値上げについてはこの中では特に触れられていません。あくまでも業界の働き方改革の1つとして値上げを位置づけています。その取り組みが以下の5つです。

  1. 労務管理の改善と徹底
  2. ワークライフバランスの推進
  3. サービスレベルの変更
  4. 宅急便総量のコントロール
  5. 宅急便の基本運賃の改定

値上げについては5つ目で触れられていて、このことからも値上げありきの今回の改革でなく、労働環境の改善にあることがわかると思います。
しかし、私たちの生活に直結するのは料金ですから、どんな改革内容なのか気になるところ。そこで5つ目の運賃の改定について詳しく見ていきます。

宅急便の基本運賃の改定でどのくらい値上げするの?

実は今回のタイミングでは値上げの具体的な金額は触れられていません。ただ値上げする背景については、以下のように書かれています。

外形標準課税の増税、社会保険料の適用範囲拡大といったコスト構造の変化に対応しながら社員への処遇を充実させることはもちろん、新たな戦力の採用を強化していく必要があります。また、再配達を削減するためのIT基盤やクロネコメンバーズ特典の拡充、スピーディーなオープン型宅配ロッカーの設置拡大などに投資するため、宅急便の基本運賃を27年ぶりに値上げすることを決定しました。

値上げの根拠として、社員の処遇充実と得点の拡充、宅配ロッカーの設置をあげています。値上げして得られた利益はサービスの充実に使います、ということですね。
今回の問題の大元はヤマト運輸をはじめとした宅配サービスが、今の日本の配達事情に追いついていないことにあり、その解決には人材とインフラの充実が必要で、それを実行するにはお金が必要だから値上げするという、まさに需要(配達数)と供給(宅配サービス)のバランスの改善が図られることになりそうです。

そして、具体的な値上げなどは決まり次第発表されるので、今後も動きを追っていくことが大切です。

まとめ

ここまで、最近の宅配数の増加と宅配ドライバーの人材不足、それらを解決するためにヤマト運輸が実施する「働き方改革」について詳しく見ていくとともに、特に気になる値上げの状況について見ていきました。

宅配サービスは、今やインフラと言っていいほど欠かせないサービスになっており、それを担う事業者には大きな責任が生じています。
世界一と言われる日本の宅配サービスを維持していくには単純な企業努力だけではなく、社会全体で考えて、解決していかなければならないことだと思います。
ぜひ今回の改革で、日本の宅配サービスがさらに素晴らしいものにしてもらいたいなと思います。

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