
前回の記事で、ハンドメイド作品も該当するジャンルのものは品質表示が必要だと述べました。
その中でも、多くの作家さんに関わる可能性があるのが繊維製品の品質表示規定で、洋服などにはこの表示が義務となっています。
この品質表示規定の中には洗濯表示が含まれているのですが、この記号が平成28年12月1日から一新されることになっています。
これの改定は、世界基準に合わせることによるもので、この統一基準を採用すると、製品の輸出入する際のタグの張替えの手間がなくなり、便利になるというメリットが生まれます。
作家さんもこの日以降に販売する製品には原則として新しい記号を使わなければならないので、この記号をきちんと理解して使う必要があります。
そこで、ここでは洗濯表示の変更のポイントと関連情報をまとめてみました。
まずは今あなたが作成していて、関係のある記号から覚えていき、徐々に知識を広げていくとよいでしょう。
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目次
新しい洗濯表示のポイント
基本記号と負荷記号・数字で構成されている
これまでは記号と数字に合わせて文字で表現されていましたが、国際基準に合わせるために文字の表現はなくなりました。「弱」や「ドライ」などの文字はすべてなくなりますので注意が必要です。
記号が22種類から41種類に増える
温度表記が細かくなる上に、タンブル乾燥、酵素系漂白剤といった新しい表記が加わることで、これまで22種類だった記号が全部で41種類になります。
記号で伝えられない情報は簡単な文字が併記される
洗濯ネット使用など、記号で表記できない情報は簡単な文字で付加用語として記載されるようになります。
表示内容はその上限を表す
例えば、これまで40度で洗うとよいという意味だった「40」という数字が、これからは「40度までなら損傷を起こさない」という意味に変わりました。
洗濯表示以外はこれまでと同じ
変更になるのは表示記号だけなので、表示ルールはこれまでと変わりません。繊維製品であれば、繊維製品一覧表で分類されている全35種類に当てはまるものはこれまでと同じ基準で表記しなければなりません。したがって、表示者の名前や連絡先の表記も必須です。
消費者庁の発信情報
品質表記を管轄するのは消費者庁です。その中に新しい表示に関してまとめている資料がありますので、ご紹介します。数ページに簡潔にわかりやすくまとまっていますので、ダウンロードして保管しておくとよいでしょう。
家庭用品品質表示法に基づく繊維製品品質表示規程の改正について-衣類等の洗濯表示が変わります-(平成28年11月4日) [PDF:593KB]
洗濯表示ネームを作成してくれるサイト
今回の表示変更で、これまで使っていたネームが使えなくなってしまいます。作家さんのために格安でネームを作成しているお店もありますので是非活用してください。
いかがでしょうか。慣れるまではちょっと違和感を感じたり使いにくいなと思うかもしれませんが、それは購入者さんも同じです。もしあなたが購入者さんにこれらの新しい情報を提供すれば、きっと喜ばれるでしょうし、あなたの作品の価値アップにつながります。このピンチをチャンスと捉えて、たくさんの作品を多くの方に届けられるよう頑張ってみてください!